さいたま市北区盆栽町をご紹介
さいたまの街をもっと知ろう!深く掘っていこう!と始まりましたこの企画。
意外と色々あるぞ、さいたま!ということで、今回は、さいたま市北区盆栽町をご紹介します!
この街にはどんな魅力があるのか!!
町名から若干ネタバレ感があるので、今回も結論を言ってしまいます。
盆栽町、もうお分かりのとおり、盆栽の街なんです!まんまです。
「OMIYA BONSAI」として世界的にも有名な街なんですよ。ご存知でしたか?
世界に誇る「OMIYA BONSAI」です!
それでは、国内外問わず人を魅了する盆栽町の街を歩いていきましょう!

お、さっそくちょっと盆栽町の雰囲気が。緑が多い!!

盆栽園「芙蓉園」さん。

盆栽町の中でも盆栽業者が集団移住して形成された地区は「大宮盆栽村」と呼ばれ、今でもこういった盆栽園が残っています。
ここで大宮盆栽村についての歴史をちょっとだけ共有です。

「かつて、東京の団子坂(文京区千駄木)周辺には、江戸の大名屋敷などの庭造りをしていた植木職人が多く住んでおり、明治になってから盆栽専門の職人も生まれました。関東大震災(1923年)で大きな被害を受けた盆栽業者が、壊滅した東京から離れ、盆栽育成に適した土壌を求めてこの地へ移り住みました。1925年には彼らの自治共同体として大宮盆栽村が生まれ、最盛期の1935年頃には約30の盆栽園がありました。(出典:大宮盆栽美術館HP)」そうです。
なるほど。
関東大震災を契機に、大宮の地へ職人さんが移住してきたことが発端だったんですね。
大宮のその交通利便性の良さからこの場所が選ばれたというのも理由の一つにあったそうです。
大宮の歴史に何かと鉄道が絡んでくるのが面白いですね!
さて、盆栽町の歴史を少し学んだところで、次へ進みます。
盆栽町には、リーズナブルな盆栽が買えるお店も。気軽に、そして身近に盆栽が楽しめる。


街を歩いていると、この街に住む人も盆栽・植物を楽しんでいる様子が伝わってきます。





植物を生活の一部に取り入れ、楽しむ暮らし。素敵だなぁ。
街全体として植物を大切にしているからこそ、この素敵な街の雰囲気が守られているんだなぁ。
そんなことを思って歩いていると、何やら雰囲気のよい門構えが。
盆栽園「清香園」さん。

格式高い料亭のような佇まい。
入るのにちょっと緊張。。。
今回、特別に許可をいただき盆栽園内部の写真を撮らせていただきました。
ありがとうございます。


清香園さんの隣には、「盆栽四季の家」という無料休憩所もあります。
駐車場があるのも嬉しい。


これ以上まったりすると動けなくなりそうなので、次へ進みます。笑
うわぁ。。。絵になるなぁ。。。

門構えがこちらも立派すぎる。恐れ多い。。。
盆栽園「蔓青園」さんです。

ところで、大宮の盆栽園。
どちらの盆栽園さんも格式の高い雰囲気で恐れ多い感じがするんですが、どちらも入場は無料でどなたでも入ることができます。
盆栽村ができた当時、
1) 盆栽を10鉢以上もつこと
2) 門戸を開放すること
3) 二階屋は建てないこと
4) 垣根は生垣にすること
という住居規約が定められていたそうです。
この「門戸を開放すること」という住居規約が現在でも踏襲されているのですね。
このオープンな姿勢が海外からも人を惹きつけている魅力の一つなのかもしれません!
さて、次の目的地へまいりましょう。
やってまいりました!大宮盆栽美術館!!ずっと来たかった場所。

写真撮影が、館内一部に限られていたので写真であまりご紹介できないのが残念ですが。。。
この美術館、みなさんを盆栽の虜にしてくれます。笑

盆栽ってこんなに深いのかぁ。と。終始感動。
幹の一部が枯れている部分を「シャリ(舎利)」というのですが(えぇ、この日知りましたよ)、その部分まで美の対象として表現してしまう盆栽の懐の広さ。。。
シャリの白と葉の緑のコントラストがまた美しいこと。。
完全に盆栽にハマりました。笑
ご興味のある方は、こちらもどうぞ。
● 盆栽の見方
● 樹種と形態
● 盆栽の技
ところで、先ほども少し触れましたが、かつての盆栽村で決まっていた住居規約。
色々と調べてみると、現在も法的に土地利用や建築制限が規制され、この素敵な景観が守られていることが分かりました!
都市計画法では、「風致地区」と「地区計画」が定められ、建築基準法では、「建築協定」が定められているそうです。





やはりこの素敵な住環境は、みなさんの不断の努力で守られていたのですね。
一朝一夕にはこの住環境は作り出せませんよ、そりゃ。
いかがでしたでしょうか?盆栽町。
魅力は十分に伝わりましたでしょうか?
植物好きの私としては、終始気持ちが高揚しておりました。
大宮という都市にありながらこんなにも緑を感じられる場所は他を探してもそんなに多くないのではないでしょうか。
緑のある暮らし、はじめましょう!