心理的瑕疵物件の告知について

みなさんこんにちは!

今回の読み物では「心理的瑕疵の告知」についてです。

心理的瑕疵とは、その不動産で事件事故等含め、人が無くなっていた場合に不動産取引では、買主(借主)へ告知することになっています。

しかし、内容によっては告知しなくても良い場合などがあり、過去に裁判等で争われていたりもします。

不動産を「売却・購入・貸す・借りる」場合に、この心理的瑕疵の告知についての知識を持つことで、対象不動産の購入等にお役立ていただければと思います。

それでは行ってみましょう♪

調査方法

心理的瑕疵物件かどうかは、以下の方法で確認できます。

一般の消費者である皆さんが簡単に出来る確認方法として以下の2点があります。

☑ 物件の図面等に「告知事項あり」と記載が無いかの確認、併せて不動産営業への確認

物件の価格(家賃)にも影響が出る為、相場より安い場合は、理由を聞きましょう。

☑ 事故物件情報サイト

ネットで気軽に調べることが出来る情報サイトもあります。

しかし中には、間違った情報が掲載されている場合もあるので、それだけで鵜呑みにせず

実際にご自分でも情報の事実確認をすることをお勧めします。

上記以外の方法として、「所有者本人へ聞く」「近所へ聞く」「ネットや図書館保管の過去の新聞等で確認」「管理会社へ確認(賃貸の場合)」などがあります。

告知しなくてもよい場合

不動産取引上、国交省作成のガイドラインがあります。

このガイドラインの内容は、宅地建物取引業者が告知する範囲の妥当性を示すものであることを予めお伝えしておきます。

人が亡くなった場合の告知は以下の通りです。

①対象不動産において自然死又は日常生活の中での不慮の死が発生した場合

老衰、持病による病死など、いわゆる自然死については、そのような死が 居住用不動産について 発生することは当然に予想されるものであり、統計においても、自宅における死因割合のうち、老衰や病死による死亡が9割 9を占める一般的なものである。この場合、賃貸、売買問わず原則として告げなくて良いとされています。

但し、人の死亡後、長期間放置され、特殊清掃や大規模リフォームが行われた場合は告知の対象です。

②賃貸に限り上記①以外の死因または特殊清掃等(大規模リフォーム含む)が行われた場合、死が発覚してから概ね3年が経過した場合。

賃貸の場合、死の発覚から3年が経過していれば告知の対象ではないとの事ですが、「事件性、周知性、社会に与えた影響等が特に高い事案 はこの限りではない。」との記載があります。このあたりが曖昧で難しい所です。

③賃貸借取引及び売買取引の対象不動産の隣接住戸又は借主若しくは買主が日常生活において通常使用 しない集合住宅の共用部分において①以外の死が発生した場合又は①の死が発生して特殊清掃等が行われた場合

こちらは、死の発生後の経過年数等の目安が無いのが特徴ですが、上記②同様、「事件性、周知性、社会に与えた影響等が特に高い事案 はこの限りではない。」との記載があります。

告知しなければいけない場合

Ⓐ 上記①-③以外の場合

Ⓑ 買主・借主から問われた場合及び買主・借主において把握しておくべき特段の事情があると認識した場合 等

宅建協会等へも確認したりしましたが、売買取引の場合は、死の発生時期に関わらず(自然死、病死当は除く)告知は必要かと判断します。

最後に

告知事項に関して、少しでも理解を進めて頂けたでしょうか?

宅地建物取引業者の相手方等の判断に重要な影響を及ぼすこととなるものについて、ガイドラインがある事で当事者間に起こるトラブルを未然に防ぐ事が目指す事であり、理想です。

告知事項については様々なケースがあり、また人の死という大変デリケートな内容でもある為、告知する側は親族や関係者への配慮をしつつ調査、告知し、また買主(借主)は、このような背景をよく理解したうえで、判断を行って頂けると幸いです。