【不動産投資コラム】-減価償却は節税ではない-

皆様こんにちは!今回のコラムでは、【減価償却=節税】ではないを掘り下げて行こうと思います。

それでは行ってみましょう!

※今回のコラムでは、不動産保有時から売却した時までを前提に書いています。

減価償却とは

簡単に言えば、建物価格を一括で経費計上出来ないように定められた年数で分割して計上してね!と言うのが減価償却です。経費計上できれば、その分がマイナス出来、課税額が下がるので減価償却をして節税!となるのですね。

譲渡所得

譲渡所得とは、物件を売却した時に、購入時と比べて得た利益の事です。この譲渡所得の算出方法からまずはご確認を。

譲渡所得=売却金額-土地建物簿価-譲渡諸費用

ここで「土地建物簿価」とは?と思われた方の為に・・

これは購入時の価格を指します。

減価償却と簿価の関係

細かい事は抜きにしてシンプルに例えます。

1,000万円で購入した物件(土地建物簿価1,000万円)を10年間、毎年100万円ずつ

減価償却をしていき、10年後に同じ価格で売却したとします。

すると減価償却した分、簿価は0になります。

ここで先ほどの譲渡所得の出し方を思い出してください。

譲渡所得=1,000万円(売却金額)-0円(土地建物簿価)-譲渡諸費用

譲渡時の諸費用は若干あるものの、利益(所得)は、1,000万円にまるまる掛かります。

ここで、減価償却せずに売却した場合はどうでしょうか?

ほぼ課税額は0に等しく、譲渡税は掛かりません。

つまり、減価償却をすれば、その分簿価が減っていき、減価償却時には税金が抑えられても

売却時には税金が多く課税されてしまうんです。

トータルで見ればとんとんのイメージです。

節税ではなく繰延べ

上記の事からも、節税と言うより税の繰延べという方が正しいのかも知れません。

減価償却は意味がないのか?

こんな事が事実であれば、減価償却しようがしまいが意味がないのでは?

と思うかもしれません。しかし、事業法人の場合は利益のコントロールがある程度できる点が

減価償却をするメリットではないかと考えます。

また、個人に関しては高額所得者にとって減価償却のメリットが最大化すると思います。

詳細は結構複雑になってきますので、ゴメンナサイ。ここでは省きます。

この様な仕組みを知らずに、減価償却で節税だ!と安易に考えずに出口を意識して

より良い不動産投資を行っていきましょう!