【不動産投資コラム】-固定と変動どっちがいいのか?-
今回のお題は「住宅ローン金利に対する考え方」について
日銀の利上げによる影響からネットでは様々な金利に対する議論が行われています。
コラムでは個人的見解を書いていきたいと思います。
目次
結論
「どちらが良いと結論付けは出来ない」
当たり前のことで恐縮ですが、これが結論です。
ですから、変動、固定の詳細を学ぶことで、あなたにとってはどちらがベストか?を導き出す参考にでもなれば幸いです。
変動金利について
① 年2回の金利見直し
・6月と10月に金利見直しがある。
・変動金利は短期プライムレートに連動しており、日銀の政策金利が変動すると変動金利にも影響する。
② 5年ルール
・住宅ローンの変動金利は半年ごとに見直されるが、毎月の返済額は5年間据え置かれるルール。
・金利が上がったとしても、直ちに毎月の返済額が増えるわけではなく、次の5年後のタイミングで見直される。
・ただし、返済額の中の「元金」と「利息」の割合が変わるだけなので、完済時期の先送りになる可能性がある。
③ 125%ルール(1.25倍ルール)
・5年ルールによって返済額が5年間固定されても、次の更新時に金利が大幅に上がると、返済負担が急増する可能性がある。
・これを抑えるため、見直し後の返済額は直前の125%(1.25倍)までという上限が設定されている。
・ただし、未払い利息(本来払うべき利息を支払えずに残る分)が発生するリスクがあり、元本がなかなか減らず、こちらも完済時期の先送りリスクが残る。
固定金利について
① 契約時の金利が完済まで変わらない(全期間固定の場合)
・フラット35が代表的な全期間固定金利。将来の金利変動に関係なく、毎月の支払額が一定なので計画が立てやすい
② 3年、5年など短期固定も選択可。期間満了後は固定を選択しないと、変動金利に変更される。
・固定期間終了後、自動で変動に移行します。再度固定金利を選択する場合、手数料が掛かる金融機関が多い。
③ 変動金利と比較すると、金利が高い
・金利変動に対するリスクを抑えられる反面、変動より金利が高い(2025年2月現在)
ローンを組む時の注意点(2025年2月現在)
※現在、固定金利の方が変動金利より高い状況なので、それをベースで考えた意見です。
【変動金利を選択するとき】
・固定金利と同じような金利まで変動金利が上がった時の返済額でも、支払いに問題がない借入額に抑える
・現在の低金利を当たり前と思わず、極端に低すぎている異常な状態だと認識する。
【固定金利を選択するとき】
・変動より返済額は高くなるが、不明瞭な変動金利の先行きに対するストレスを無くすことを優先したい考えの方
・審査時の金利ではなく、融資実行時の金利が適用される事に注意
総括
簡単ですが、各金利についての説明を書かせて頂きました。
お察しの通り、変動か固定か?は、どちらが良いという個別での比較ではなく、考え方に合わせて
どちらが最適か?を見出すものです。
最後に、住宅ローンを組む際の注意点(金利種類は無関係)を記載いたします。
・返済比率を抑えた余裕ある借り入れをする。
金融機関は税込年収の30-40%の金額が、年間の返済総額に収まるように試算します。
例)年収400万円 返済比率35%の場合
400万円×35%=140万円÷12か月=11.6万円/月
毎月11.6万円の返済額以下であれば、金融機関は融資を承認する可能性が高いです。
しかし、単身、3人家族、5人家族など、年収は同じでも家族構成が違えば、支出も様々です。
不動産業者に言われるがままに資金計画を進めると、あとあと厳しくなった時に大変なのでむりなく計画してください。
・年収の7.5倍くらいの金額を金融機関は貸してくれる。
金融機関によりますが、一般的には年収の7.5倍くらいを最大借入可能額としています。
例)400万円×7.5倍=3,000万円が借入最大可能額
ここで気を付けたいのは「借りれる額」と「返済できる毎月の額」は=ではないという事です。
優先すべきは「毎月の返済額」が無理のない額かどうかです。
なかなか自分たちで家計を判断するのも難しいとも思います。
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