【不動産投資コラム】-トランプ就任-
みなさんこんにちは!
アメリカの大統領にトランプが就任されたことはご存じかと思います。
今回のコラムでは就任に伴い日本の政策金利がどのような影響を受けるのかを
考察したいと思います。
結論
日本の政策金利は上昇。それに伴い住宅ローン変動金利も上昇する。しかし上昇幅は大きくはない
日本と米国の金利
こちらの図をご覧ください。こちらは2024年12月の日米の政策金利チャートです。
米国ではインフレを抑えるために2022年から政策金利を利上げし一時は5%台まで上昇しました。
米国の2025年1月の金利がチャートに反映されていなかった為、図では昨年12月の比較数字になります。

こちらの図↓は、2025年1月の日本の政策金利です。
昨年の金利上昇の発表が1月から反映され、0.5%。
米国との金利差は4.0%。
これに限定する訳ではありませんが、円安傾向はしばらく続きそうですね。

今回のトランプ氏の大統領就任に伴う影響を考察する前に、トランプ氏が以前大統領に就任した時に起きた事を知ると、より理解が深まります。
トランプ氏は大統領であった2017年当時に経済成長の為に様々な政策を行い、米国の経済を成長させました。その要素の1つとして金利を低く抑えるという考えがありました。
下図は2017年当時の米国金利チャートです。当時は0.75%と現在の日本の金利に近い状況でした。

実際、経済は成長した反面、インフレ率が上昇。このインフレを抑制するためにFRBが利上げを実施しました。図を見ても徐々に金利が上昇しているのがわかりますね。
FRBの利上げに対し、トランプ氏はFRBを批難した事もありました。
しかしこれくらいの上昇で済んでいるのはトランプ氏の影響があったからこそなのでしょうか?
トランプ氏の政策にはFRBの動きが妨げになっていました。FRBは独立性があるため、完全にトランプ氏が金利の動きをコントロールすることは難しかったわけです。
今回の就任にあたり
トランプ氏の政策は、短期的には経済成長を促進し、インフレ圧力を高める可能性があります。その結果、FRBが金利を引き上げる動きが進む可能性があります。ただし、トランプ氏は低金利を好むため、FRBとの緊張が再び起こる可能性もあります。
この様な背景から、今回の就任でFRBとどのような形でバランスを取っていくのか?
両者の動きに注目です。
日本の状況は
現在日本はインフレと言える状況です。物価は上がるが、賃金は増えないコストプッシュ型のインフレです。
通常のインフレを抑えるには金利上昇が効果的ですが、コストプッシュ型には限定的との事です。
日本はエネルギーを筆頭に、輸入に頼っている国です。そう考えると輸入コストを抑えるために、
円高にもっていくことが現実的です。
日銀がどこまでインフレ解消に積極的かは難しい問題ですが、今回の利上げを切っ掛けに今後も日本の金利は上昇していくと思いますが、既存または将来的な住宅購入者がいる事情から、そこまで大幅には上げれないと個人的には予想しています。日銀がどのような動きをするのか、興味深く見ていきたいと思います