「ブロック塀」と建築基準法の意外な落とし穴

自宅の建て替えやリフォームを検討する際、見落としがちなのが「敷地まわりのブロック塀」。
実はこの塀、建築基準法に適合していないと再建築が許可されないケースがあることをご存知でしょうか?


高さがネックに? ブロック塀の規定

ブロック塀には、いくつか種類があり、それぞれで建築基準法上の定めに違いがあります。

今回はよく見る、コンクリートブロック塀で、ざっくり解説♪

ブロック塀には、「高さ」「厚み」「控え壁(補強)」など、建築基準法で定められた細かい基準があります。

例えば、一般的な規定では以下のような制限があります:

  • 高さが1.2mを超える場合は、一定間隔で「控え壁(補強)」が必要
  • 塀の厚みは10cm以上(高さによっては15cm以上)        などなど

こういった条件を満たしていない場合、是正が求められることになります。


再建築時に思わぬ追加工事も

「家を建て直したい」と思って申請しても、
「まずは塀を切り下げてください」
「控え壁を設置してください」
といった指導が入るケースもあります。

とくに、古い住宅地や昭和の建物では、現行基準に合っていないブロック塀が残っていることが多く、
建物のプランニング以前に、塀の工事費が別途発生することも。

また、通学路や道路に面した箇所は、行政による立ち入り検査や指導が厳しくなりがちです。


安全面と資産価値の両方を考えて

高すぎるブロック塀は、地震や強風による倒壊リスクもあるため、
単に「法律上の制限」というだけでなく、安全性の観点からも是正すべきポイントです。

また、再建築不可や着工の遅れが発生すれば、資産価値にも影響します。


まとめ

再建築を考える際は、建物だけでなく敷地まわりの構造物にも目を向けることが重要です。

・ブロック塀の高さ・厚み・補強は基準を満たしているか?
・道路に面した塀は安全か?
・再建築時に是正指導が入る可能性はあるか?

これらを事前に確認しておくことで、思わぬトラブルや余計な出費を回避できます。

「塀も建物の一部」――これを意識するだけで、安心・安全な住まいづくりが一歩前進します